札幌市中央区 T様
帰る場所がある。それだけで
すべてにおいて余裕ができる。
転勤族だけれど、
もう賃貸住まいは嫌だった。
ご主人の趣味は川釣り、MTB、車中泊。奥様の趣味はマラソン、キャンプ、登山。同じアウトドアだけども、微妙に違う。休日はそれぞれで行動することも少なくない。
理由はお互いの勤務地も影響している。ご主人の勤務地は道南で転勤なし。奥様は全道に異動がある転勤族。だから、今この家で生活しているのは主に奥様だ。
「賃貸暮らしだと大きな家具も買えないし、どこかに落ち着きたいという気持ちが強くなりました。もともと札幌に実家があるので、次に札幌へ転勤になったら家がほしいと思っていたんです」
そうして決めたのが、今のマンション。契約前、ご主人は一度も物件を見なかったという。
「いや、興味がないとかそういうのではなくて、主に住むのは妻なので、自由にやってほしいなと。余計な口出しをしたくなかった」とご主人。
間取りも内装も奥様が中心になって決めたという。
まるで深い森にいるような、
静かで落ち着く空間に。
内装のイメージ「深い森」。カリモクのモスグリーンのソファーを中心にしてコーディネートした。玄関には自転車やキャンプ用品、登山の道具を置ける広い土間。有孔ボードで収納がカスタマイズできるようになっている。玄関横には深いステンレスのシンク。ジョギングした後の靴を洗ったり、泥のついた道具を洗ったり、ガンガン使っている。
リビングはキッチンを中心にぐるりと一周できる回遊動線。ダークブルーのドアとアクセントクロスが落ち着いた印象を与えている。キッチンの収納と天井の梁は木目のクロス、ダイニングにはステンドグラスの小ぶりな照明。本当に深い森のように、静かでリラックスできる空間になった。
「引っ越しばかりでちゃんとした家具を買えなかったから、ここぞとばかりに欲しかったものを買ってしまった」と奥様。「よく考えたら、イスはこんなにいらなかった(笑)」と振り返る。
既存のものに合わせるのではなく、
自分の生き方に家を合わせる。
入居してから、気持ちに余裕ができたと言う。
「ちゃんと居場所があるというか、帰る場所ができたというか。それだけで何をするんでも気持ちに余裕ができます」
家にいるときは本を読んだり、とりとめなくラジオを聞いたり、筋トレやストレッチをしたり…。休日は職場の仲間でつくるソロキャンプの会でキャンプ場に集合したり…。夏はマラソン大会の出場に向け、平日に10キロ近くランニングすることも。
「何をするんでも、やりやすい。既存のものに自分があわせるんじゃなくて、自分の生き方に家を合わせられる。それがリノベ—ションのいいところかな、と思います」
「この家のために働いてきたような気がする」という奥様。この先も転勤があるとは思うが、人には貸さずに「帰る場所」にしておくつもりだ。
いつかのためではなく、
いまの毎日を楽しむために。
最近、うれしかったのは、料理に使ったピーマンのタネをなにげなく土に埋めたら、芽が出て葉を広げたこと。いまはゼリーの空き容器に入っているが、これからかわいい鉢を買って、天気のいい日に移植しようと思っている。
一方、ご主人は「気軽に札幌に来やすくなった」と言う。以前の賃貸は1LDKで狭かったので、長時間部屋にいると息が詰まったが、いまは快適。今日の撮影のあとは、公園で二人でキャッチボールをする予定だという。
「誕生日に何がほしいか尋ねたら、妻のリクエストはグローブ。けっこう、いい球を投げるんですよね」とご主人。
お互いの生き方をリスペクトして、いまは別居を選択しているふたり。いつも一緒にいることはできないぶん、二人で過ごせる休日は宝物のように大切な時間だ。
「この家に住めるのは、純粋にうらやましいですね。いつか仕事を引退して一緒に住めるようになったら、終のすみかじゃないけれど、二人で新たに家を考えるのも面白いかな」とご主人。
M+なら、ライフステージに合わせて住み替えるのも難しいことではないだろう。
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